【JimoKids】東京新聞「ひとゆめみらい」欄に掲載されました(2024/2/19)
2024年2月19日の東京新聞「ひとゆめみらい」欄にJimoKidsの記事が掲載されました。
<ひと ゆめ みらい>大人も子どもも集える場に JimoKids代表・畑川麻紀子(はたかわ・まきこ)さん(40)=北区
下町情緒漂う東京都北区滝野川。旧中山道沿いにたたずむ築約60年の元石蔵を改装し、2021年からコミュニティースペース「JimoKids(ジモキッズ)」を運営する。学校でも、会社でもなく、大人も子どもも交流できるサードプレイス(第3の居場所)だ。
平日の放課後、小学生が続々と集まってきた。この日は興味関心に合わせて自由に過ごす「ティンカリング」の日。さまざまな素材や道具を「いじくり回す」という意味で、子どもたちはパソコンでゲームを作ったり、電子工作をしたり。
合成樹脂でアクセサリーを作る子の隣には、スタッフの20代女性。近くでアトリエを構える版画アーティストでもある。教えるというより一緒に楽しんでいるよう。そんな光景に「親や先生では築けない師弟のような関係が生まれるんです」とほほ笑んだ。
北海道出身。大学生で結婚し、卒業後は東京のIT企業に就職した。20代で息子2人を出産し職場に復帰するも、会社と保育所を行き来するので毎日が精いっぱい。活躍する同僚たちの姿に、「本当はもっと仕事がしたい」と葛藤も抱えた。
心配した夫に助言を受け、働きながら経営大学院に進学した。学生は皆、年代も経歴もさまざま。多様な生き方や考え方に触れただけでなく、育児中で共働き世帯の自分だからこそ、語れる思いや経験があると気付かされた。「違う世界にチャレンジするなら、今しかない」。修了と同時に10年以上勤めた会社を退職し、地域に飛び出した。
子どもの居場所やギャラリー、自治会など、地域で活動する人や企業を訪ねて歩いた。よく聞かれたのは「子どもたちのために何かしたい」という声だった。思い出すこともあった。長男が小学校低学年だったころ、放課後になると時々、用もないのに電話をかけてきた。「満たしてくれる人や場所、心のよりどころがなかったのかも」。そうした子どもたちに応える場を作ろうと、構想を膨らませていった。
ジモキッズの開設から3年がたち、スタッフなどサポート役の大人もじわじわ増えてきた。最近はイベントを開き、皆で作品の展示や、交流の場を運営することも。「ここは実験場。子どもも大人も関わり合い、何かが生まれ、広がっていく」。これからどんな化学反応が起きていくのか、わくわくしている。(中村真暁)
<JimoKids(ジモキッズ)> 2階建ての元石蔵を改装し、1階にイベントなどができるオープンスペース、2階に大人向けのコワーキングスペースを設置。ティンカリングのほか、子ども向けのアート教室や産後ママ向けのストレッチ講座なども曜日ごとに開催する。地域の人などが持ち寄った書籍約600冊を並べ、貸し出し無料の「まちライブラリー」も
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